
G.dmtとかADSL/VDSL/HDSLとかのxDSLの問題
さて、今日は久しぶりに電気通信主任技術者の過去問を見てみましょう
今回の問題はxDSL関連の問題ということですが【xDSL】っていうのは、電話用回線を利用して行う高速通信の総称ですね。
(今では「高速」とは言えないかも・・・)
xDSLの種類としては今回の問題でも記述されていますけどVDSL/HDSL/ADSLなどがあって、それらを総じてxDSLって呼びます。
今ではxDSLよりももっと高速で通信できる技術は沢山ありますけど、電話回線を利用するので既存の設備をそのまま使用することが出来たり結構メリットがあるんですよ。
さて、それでは今日の問題はコチラ↓↓
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
VDSLの変調方式は、バイナリ信号の2ビット分を4値の振幅を持つパルス信号に割り付ける2B1Q符号であり、一般に、伝送距離はHDSLより長くなる。 | この文章は間違ってるよ
●変調方式は2B1Q変調ではなくADSLとおなじDMTで、TDDによる全二重通信を行う。 周波数の重複回避を容易にするため、下りは1.1MHz、上りは3.75MHz、下りは5.2MHz、上りは12MHzの4分割に変更。 一般に、伝送距離は300~1,500mでHDSLの最大3700mより短い。 ※VDSLの変調方式はDMTで、TDDで全二重通信を行う。←コレ重要だと思うよ。 ※VDSLは伝送距離が短い(当然HDSLより短い)。 |
HDSLは、1対のメタリック回線を用い、ユーザ側からの上り信号と、設備センタからの下り信号の伝送速度は非対称であり、一般に、電話との同時利用は行っていない。 | この文章は間違ってるよ
●HDSLは電話との同時利用を行い、2対4本のメタリックケーブル回線を用いユーザ宅から電話局に向かう上り方向と、電話局からユーザ宅に向かう下り方向の伝送速度が対称である。 通信速度は1.5~2Mbit/s ※HDSLは伝送速度が対称です。 |
VDSLは、ADSLと比較して高速での通信が可能であるが、一般に、伝送距離が数百m程度と短いため、マンションなどでの各戸へのアクセス回線として使用される。 | この文章は正しいね
※そうなんですよ。VDSLってとても便利な技術なんだけど伝送距離が短いので長距離の通信には不向きだし、また伝送路ノイズにも気を配らなくちゃなりません。 |
フルレートの高速型のADSLは、G.liteといわれ、スプリッタレスの低速型のADSLは、G.dmtといわれる。 | この文章は間違ってるよ
●フルレートの高速型のADSLは、G.dmtといわれ、スプリッタレスの低速型のADSLは、G.liteといわれる。 ※今までしつこいくらい出たな、コレ・・・ |
さて、いかがでしたでしょうか?
4つ目の記述に出てくるG.dmtはITU-TSによってG992.1として標準化されたADSLの技術仕様で、音声とデータを分離するためのスプリッタが必須な技術です。
G.dmt覚えておくポイントとしては下記の用語等を抑えておいてくださいね
- スプリッタ必須
- ITU-TSによって標準化
- G992.1
- フルレートADSL
といったところでしょうかね?
またG.dmtは世界中の国で利用されている技術なのですが、それぞれのお国の通信事情に合わせて付帯規格が異なって、北米などではAnnex Aで欧州とかだとAnnex B、日本はもっぱらAnnex Cを採用しています。
それでは、今日はこの辺で。
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