
冷静に読むATM/STM/PTMの問題
今日の電気通信主任技術者の過去問としてご紹介するのはまたATM関連です。
なるべくランダムに色んな技術を紹介したいんだけど、私自身がATM関連の勉強に多く時間を割いていたこともあって、自ずとATM関連のネタが手元に多いんですよね・・・
さて、それはともかく今日はATM関連の問題としてSTMの概要、PTMの概要、ATMの概要などが記述されていますね。
2つ目の文章にPTMって出てきますけど、PTMは多分Paket Transfer Modeの略だと思うのですがなぜかPTMの情報ってネット上で少ないんだけどあまり一般的な用語じゃないのかもしれませんね・・・
Paket Transfer Modeはネットワーク資源の動的な共有を可能にするパケット伝送とパケット交換の手段によって情報伝達をするんだそうで、日本語のサイトでは情報が得られなかったんだけど、ドイツ語圏のサイトで関連しそうな記述を見つけたので直訳してみると下記のようになりました。
パケット指向の伝送方式では異なる長さのパケットを送信する。パッケージは、任意の位置にすることができます。あなたの転送は、次のサイクルで開始されます。帯域幅はAnzalとパケットのサイズによって決まります。帯域幅は非常に細かいスケーリングすることができます。
・・・あまり役に立ちませんかね?
さて、それでは今日の問題は…↓
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
同期転送モード(STM)は、多重化される信号が周期的に配置される。
このため、周期的でない情報の多重転送の際には、その信号で【タイムスロット】が占有されるため、効率的ではない。 |
この文章は正しいよ
☆STM=同期転送モード ※周期でタイムスロットが決まってしまうから非効率な反面、速度が一定で安定してるよ |
パケット転送モード(PTM)は、情報を【可変長】のパケットに分割し、パケット単位にプロトコル変換や誤り再送制御を行う方式であり、高速通信には不向きといわれている。 | この文章は正しいよ
☆パケット転送モード=可変長のブロックに分割 |
これらの欠点を補完するため、非同期転送モード(ATM)では、接続先情報等を含む【固定長】のセルにより情報を転送する。
また、同期多重のようなフレーム周期がないため、多重時に周期性の制約がなく、多種類の速度情報の多重化が可能であるとともに複雑なプロトコル処理を行わないため、【ハードウェア】処理が可能であり、高速化の実現が容易である。 |
この文章は正しいよ
☆ATM=固定長(53バイト)のセルに分割 |
さて、いかがでしたでしょうか?
パケット転送モードはともかくSTMやATMに関してだけ言えば過去に何度も出題されている内容なのである程度過去問をやっている人なら間違えることはないんじゃないかな?
STMは同期転送モードって呼ばれていて、ユーザごとにタイムスロットが占有される(予め決まっている)ので効率的ではない・・・ってことで1つ目の文章は正しいです。
(効率的じゃない反面安定してるけどね)
PTMはパケット転送モードって呼ばれていて、可変長にパケットを分割・プロトコル変換して通信するんだけど交換と同時に再送制御や誤り制御も行っているので、高速通信には当然不向きですから、2つ目の文章も正しいね。
ATMは非同期転送モードって呼ばれていて、セルは53バイトの固定長だし、非同期なので当然フレーム周期もない。
様々な速度を提供できるのも正しいし、処理が比較的簡素なのでハードウェアで処理できるので高速転送が可能なのもATMの強みですので、この3つ目の文章も正しいです。
まぁ、3つの文章を冷静に読むことが出来れば得点できると思うのですが、何ともこの電気通信主任技術者の選択問題で「AもBもCもすべて正しい」って選択するのは何だか少し勇気がいるんですよね・・・
「いや待てよ・・・一つぐらい誤りの文章があるだろ?」なんて疑ってしまうんですよね。
でもこうやって3つとも正しいって回答の問題も少なからずあるのでやはり重要なのは「冷静さ」ですかね?
それでは、今日はこの辺で・・・
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