
今日は古い問題を紹介するワケとADSLの変調方式の問題
今日の電気通信主任技術者のお勉強ネタはADSL関連の過去問からです。
ADSLやISDN関連の電気通信主任技術者の過去問を紹介するたびに「過去の技術なんていうな!」なんて書いていますけど、やはり過去の技術を踏まえた上で最新の技術って成り立っているのである程度は順番に抑えておいたほうが結局理解に繋がると思うのですよ・・・
それにね、こうやって古い問題を紹介するのには「意義」があると思ってるんですよ。
だって、新しい技術や最近の出題傾向であれば比較的に書物等で情報を得ることは容易いでしょうけど、意外と古い問題のネタって少ないものですからね
(・・・と自分に言い聞かせる!)
さて、そんな訳で今日は冒頭でも申しておりますとおりADSL関連の問題です
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
CAP方式は、上り信号と下り信号に、搬送波を一つずつ割り当てる方式である。 | この文章は正しいよ
☆CAP方式=上り信号と下り信号に、搬送波を一つずつ割り当てる方式 ☆CAPは直交振幅変調(QAM)の実現方法のひとつで回路を簡素化しやすくてコストを安くできる利点がある |
DMT方式は、上り信号と下り信号とを、異なる周波数帯域を使って伝送する周波数分割の方法を採用している。 | この文章も正しいよ
☆DMT方式=上り信号と下り信号とを、異なる周波数帯域を使って伝送する周波数分割の方法を採用 ☆DMTはITU-Tから標準方式として勧告されている。 |
ITU-Tで標準化されたG.992.1(G.dmt)及びG.992.2(G.lite)は、いずれもDMT方式が用いられている。 | この文章は正しいよ
☆G.992.1(G.dmt)もG992.2(G.lite)も、どちらもDMT!! |
フルレート規格は、ITU-T勧告G.992.2(G.lite)で規定されている。 | この文章は間違いです!
G.liteはハーフレートですね・・・ |
さて、いかがでしたでしょうか?
今日の問題は比較的やさしかったと思いますけどやはりポイントはDMTとCAPの概要をしっかりと押さえているか否かが得点できる・出来ないの分かれ目ではないでしょうか?
ちなみにCAP方式は直交振幅変調だから、つまりQAM方式の一つなんだけど信号の搬送に「のぼり」「くだり」で搬送波を一つずつ使う方式で別名キャリアレスとも呼ばれていて、結構ハードウェアの回路を簡素化できるみたいでコストメリットは高い技術です。
対してDMTの方はマルチキャリア変復調方式の一つでCAPと比較するとノイズに強い特徴があります。
DMT関連で押さえておくべきところは、3つ目の文章に記述されていますけど「ITU-Tで標準化されたG.992.1(G.dmt)及びG.992.2(G.lite)は、いずれもDMT方式が用いられている」というところですね。
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