本当に「廃れた」「オワコン」だと思いますか?・・・な感じでISDNの概要の問題

今日の電気通信主任技術者の過去問のお勉強はISDN関連の問題を見てみましょう。

・・・ところで、いきなり関係のない話題を少ししてしまいますが、前にも書いたことがあるんだけどネットの海を漂っていると「ISDNは廃れた技術だ!」だとか「ATMはオワコン」なんて意見を見かけることが頻繁にあるんですよね。

皆さん本当にそう思います?

正直私は「半分正解」で「半分誤り」だと思ってます。

どのような人達が「廃れた」とか「オワコン」なんて単語を使ってらっしゃるのか、私には解りかねるのですが、もし電気通信系やデータ通信系のプロの方の台詞であれば別にかまわないのですが、もしも本職の通信の仕事に従事した事もないような学生さんや資格を集めているだけの素人さんの台詞であるのなら「ちょっと待って!!」と声を大にして言いたい。

確かにISDNなどは最新の技術を追い求めるベンダー資格などでは全く重要視されない傾向にありますけど、現実の通信の世界ではISDN技術は驚くほど現役です。

例えば音声通信などを例に取ると、ISDNを導入することによるコストメリットはバカに出来ないので、電話交換機などに収容する回線の多くはISDNです。
(そもそも選択肢自体ないのだけど・・・)

それに、データ通信の用途であっても誰でもが知っているような大企業さんのデータセンターにもビックリするくらいISDN回線は残っているものです。(本当だよ)

確かに最新の技術ではないのかもしれませんが、本職の人でなければ見ることは出来ないような箇所にISDNの回線などは今でも数多く利用されています。

もしも、前述したような「廃れた」とか「オワコンだ」なんて台詞を掲示板や技術系サイトなどで見かけたのを真に受けて「世の中に存在しない」なんて思ったら大間違いです。

ISDNもATMも通信の世界(特に交換系)では現役であることは心の片隅に置いてくださいね。

さて、話がそれすぎましたが勉強に戻りましょう!

今日の問題はISDNの参照点や概要についての問題で下記に紹介する過去問は、いつものような記述の正誤を判断する問題ではなくて、穴埋め問題ですので【  】の部分に注意して目を通してみてください。

それでは、今日の問題はコチラ↓↓

ISDNの概要
問題文章
ISDNが提供するテレコミュニケーションサービスは、ユーザ・網インタフェース上に定義されたいくつかの参照点及び機能群におけるサービス特性により規定される。

図は、ISDNユーザ・網インタフェースの参照点及び機能群を示したものであり、参照点のS点は図中に示す【NT2】の端末側に規定され、レイヤ2、3を終端し、ISDN標準端末(TE1)又は端末アダプタ(TA)が接続される。

ベアラサービスはS点(又はT点)における端末から見たISDNの情報転送能力を表し、【レイヤ1~3】で規定されている。
回線交換モードの代表的なベアラサービスでもある64Kbit/s非制限ベアラサービスでは、64Kbit/sの情報転送能力が提供されており、A/μ符号変換機能などの音声に必要な網機能が、【提供されていない】

テレサービスは、低位レイヤ属性、高位レイヤ属性、一般属性の各サービス属性によって記述される。
低位レイヤ属性は、ベアラサービスと同じ属性で記述され、高位レイヤの属性は【端末固有】の能力を示す。

さて、いかがでしたでしょうか?

案外見慣れた問題ですのでそれほどポイントとなるようなところは無いような気がしますが、問題文章中の要点だけ下記に少し列挙しますね。

  • ☆ベアラサービス=端末から見たISDNの情報転送能力を表し、【レイヤ1~3】で規定
  • ☆非制限ベアラサービス
    • ・64Kbit/sの情報転送能力が提供されている
    • ・A/μ符号交換機能など、音声に必要な網機能が提供されていない。
  • ☆低位レイヤ属性・・・ベアラサービスと同じ属性で記述
  • ☆高位レイヤ属性・・・端末固有の能力を示す

なんだか冒頭の余計なお話で少々燃え尽きてしまった感がありますけど今日のところはこの辺で・・・



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