
実は結構需要が高かったりするコールシーケンスとか回線交換呼の制御手順の問題
今日の過去問は回線交換呼についての問題です。
このあたりの知識はISDNの通信においてコールシーケンスの解析をする上で必須の知識となるワケですが、案外ISDN以外のプロトコルや回線交換の世界でもシーケンスの知識が役に立つことがあるので、将来キャリア系の仕事や交換系の仕事に従事する予定のある人は一通り目を通しておいてほしいです。
さて
そんなワケで今日の問題ですが、コールシーケンスのメッセージがどんな時にどうなるのかって順序を考える記述についての正誤を判断するような問題になっていますね。
コールシーケンスの解析とかをやったことのない人には、ちょっと馴染みの深い問題かもしれませんが、興味があれば自分でSIPサーバ環境を構築してパケットキャプチャなんかをしてみるのも面白いかもしれませんよ。
それでは、さっそく今日の問題を見てみましょう♪
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
発信端末は、応答メッセージ(CONN)の受信に対して、オプションとして経過表示メッセージ(PROG)で応答し、通信中状態に遷移することができる。 | この文章は間違ってるよ
☆「応答」メッセージの受信時、発信ユーザはユーザ生成の呼出し表示を停止し、オプションとして「応答確認」メッセージを送出することが可能です。そして、‘通信中’状態に遷移します。ByNTT東日本 ※経過表示メッセージじゃなくて「応答確認メッセージ」 |
通信中に機器を移動する場合などに呼の中断手順を起動することができるが、この手順は端末側からの現在使用中の呼番号を含む中断メッセージ(SUSP)を送出して起動する。 | この文章は正しいよ
※中断したいときは「中断メッセージ」 |
端末や網が切断メッセージ(DISC)を送出した場合には、呼の切断復旧手順が開始されるが、網は切断メッセージの受信により、情報チャネルを切断し、通知メッセージ(NOTIFY)を端末に返送する。 | この記述は誤りですね
※情報チャネルを切断して、切断メッセージに“理由表示”を付けて端末に返送する。 ※「通知メッセージ」は、切断中か通信中の状態で呼に関連した情報を通知する(切断中ならユーザ切断中/再開とか) |
さて、いかがでしたでしょうか?
コールシーケンスのメッセージを全て覚えるのは大変なんですけど正直なところ、音声通信の仕事に携わるのであれば覚えておきたいメッセージは下記のもの程度かな・・・と思ってます。
(思いついた順なので順番は適当です)
- ALERT・・・呼出メッセージ
- CONN・・・応答メッセージ
- INFO・・・付加情報メッセージ
- SETUP・・・呼設定メッセージ
- REL・・・解放メッセージ
- CED・・・着番号情報要素
- SDT・・・第2ダイヤルトーン
- CALL PROC・・・呼設定受付メッセージ
- DISC・・・切断」メッセージ
- PROG・・・経過表示メッセージ
- REL COMP・・・解放完了メッセージ
あまり音声通信系のコールシーケンスのメッセージなんかに需要はないと思われがちですけど、実際の企業ネットワークの構築なんかに携わっていると、データ通信と音声通信の統合とかも結構あり得るわけで、そのトラブル発生時にはどうしてもこのあたりのキャプチャリングや解析についての知識が必要になってきますし、やはり「通信」の世界に身を置くのであればある程度は・・・ね?
それほど必死に勉強しておく必要はないと思うんだけど、上記のメッセージくらいが頭の片隅にあると、イザというとき役に立つものですよ。
それでは、今日はこの辺で。
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