
色んな音声系ゲートウェイの概要だったりするVoIP関連の問題
今日の問題はVoIP関連の問題の中から「VoIP網網で用いられるゲートウェイの機能」についての問題を紹介します。
「いまさら」ですけど、VoIPはボイス・オーバー・インターネット・プロトコル(Voice over Internet Protocol)の頭文字をそれぞれとったもので、SIPなどをはじめとしたIP電話の音声伝送技術の一つで、簡単に言うと「音声をパケット変換・圧縮して伝送する技術」のことですね。
今回の問題ではそんなVoIPに関する用語の中から「VoIPゲートウェイ」「シグナリングゲートウェイ」「アクセスゲートウェイ」「メディアゲートウェイ」についての記述に関して正誤を判断するタイプの問題になっています。
ちなみに、そもそも「ゲートウェイ」って言葉は直訳すると”出入り口”とか”門口”になるんだけど、通信の世界でのゲートウェイは異なるプロトコル(または同一のプロトコル)を相互接続するためのアダプターみたいなものだと思っていただければ良いんじゃないかな?
(※「または同一の・・・」って書いたのは、例えばキャリアが提供するSIP網と自営のSIP網のSIP同士を相互接続するゲートウェイもあるからです。)
さて
それでは実際の問題を見てみましょう
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
VoIPゲートウェイは、デジタル式PBXやアナログ電話機などをIP電話網に接続するため、2線-4線変換、コーデック、IPパケット化、シグナリング処理などの機能を有している。 | この文章は正しいよ
☆VOIPゲートウェイ=2線-4線変換、コーデック、IPパケット化、シグナリング処理などの機能を有している |
シグナリングゲートウェイは、IP電話網のRTPと共通線信号網のH.225.0呼制御プロトコルとの間で呼制御信号のインタワーク(相互動作)を行う機能を有している。 | この文章は誤りですね!
●H.225.0呼制御プロトコルは、電話機の着信音を鳴らしたり、電話番号を基に通話相手を特定する機能を実現するプロトコルである。 |
通信時業者側に設置されるアクセスゲートウェイは、デジタル式PBXやアナログ電話機などをアクセス網を経由して収容し、IP電話網に接続する機能を有している。 | この文章は正しいです
☆アクセスゲートウェイ=デジタル式PBXやアナログ電話機などをアクセス網を経由して収容し、IP電話網に接続する機能を有している |
メディアゲートウェイは、音声やビデオなどのデータのメディア変換を行い、IP電話網と固定電話網との間でデータを伝送する機能を有している。 | この文章も正しいですね。
☆メディアゲートウェイ=音声やビデオなどのデータのメディア変換を行い、IP電話網と固定電話網との間でデータを伝送する機能を有している |
さて、いかがでしたか?
2つ目の記述には「シグナリングゲートウェイはRTPとH.225.0の相互接続」なんて書かれていますけど、これはあからさまに【誤り】ですね。
まず、「RTP」はRealtime Transport Protocolの略で、音声や画像・動画などのリアルタイム伝送のプロトコルで、「H.225.0呼制御プロトコル」はISDNやH.323などでの呼制御(発呼・着呼・接続・解放など)を行ってるんだけど、シグナリングプロトコルはSIPとかRSVPとかMGCPとかMEGACOなどの相互接続でもつかわれているよね。
あとここで言う「相互接続」っていうのは異なる(または同一)プロトコル同士で、お互いの帯域幅や符号化方式を変換・統一させて接続するってことね。
他の1つ目、3つ目、4つ目の記述はシンプルに書かれているけど、それぞれのゲートウェイの役割を簡単にまとめて書いてあるので、一応目を通しておいてくださいね。
それでは、今日はこの辺で・・・
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