
油断してはイケナイ!RTP及びRTCPの問題
今回ご紹介する問題はRTPとRTCPに関する記述を読んで正誤を判断するタイプの問題です。
RTPやRTCPの問題はデータ通信系の資格では頻出の分野ですし、特に情報処理技術者試験ネットワークスペシャリストなんかの受験をされた方にはなじみの深い問題なんじゃないかな・・・と思います。
しかし!
しかし、電気通信主任技術者の試験になじみの深い問題が出題されたからと言って「軽く」考えてしまうと痛い思いをします。
何故なら、電気通信主任技術者の問題記述は意味が分かりにくく、意地悪で不親切だからです!
「な~んだ、RTPやRTCPなら楽生だよ!」なんて思わないでキチンと問題文章を読んでしっかりと得点してください。
それでは、さっそく問題を見ていきましょう。
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
RTPでは、配信側でタイムスタンプ、シーケンス番号などをRTPヘッダに付与して送出し、受信側でそれらを参照し、タイミング情報の抽出、パケット損失の検出などを行う。 | この文章は正しいよ
※そのまんまかね。。。 ☆ RTPでは、配信側でタイムスタンプ、シーケンス番号などをRTPヘッダに付与して送出し、受信側でそれらを参照し、タイミング情報の抽出、パケット損失の検出などを行う |
RTPでは、メディアストリームの送信元を識別するIDとして、セッション内で送信元が独自に設定する32ビット長の同期送信元識別子を利用する。 | この文章は正しいよ
※コレは知らんかった。 同期送信元識別子(SSRC)は32ビットの送信者のIDで、セッション内の送信元を一意的に認識する為の乱数値だって。。。 |
RTCPが提供するセッション制御機能は、基本的にはマルチキャストセッションを前提としている。 | この文章は正しいよ
※コレも知らんかったなぁ。。。 マルチキャストセッション:マルチキャストアドレスに送信(ユニキャストに似てる) |
RTCPの情報を運ぶパケットは、管理対象となるRTPパケットの送受信に使うポートと同じ番号のポート番号を利用する。 | この文章は間違ってるね
※同じなわけないじゃん!! RTPのポート番号に1加えてるです。 |
さて、いかがでしたでしょうか?
ちなみに、そもそも「RTP」とはRealtime Transport Protocolの頭文字をそれぞれとったもので、主に音声や映像などをリアルタイムストリーミング再生させるための伝送系プロトコルです。
特徴としてはUDPを使用し、リアルタイムデータをやり取りするために使われることが多いんだけど、実際にRTPを使用するには同期処理の問題やアプリケーション・ストリーミング伝送処理も必要だしペイロードやプロファイルと組み合わせて初めて動作することが出来るプロトコルだということもできます。
あと、「RTCP」はRTP Control Protocolのことで、これはこのままRTPをコントロール(制御)するためのプロトコルです。
ストリーミング再生などでは決まったサイクルでRTCPのパケットを送信することによって伝送レートのチューニングが行われるわけですね。
ちなみにその「RTCPパケットを送信する」とはストリーミングデータ受信者がデータ送信者に対してRTCPパケットを送信します。
どちらも多くの音声伝送システムで利用されているプロトコルですし、動画配信などでも利用される技術ですから、しっかりと覚えておいてくださいね。
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