LTEという技術について考えてみましょう


LTEという技術について考えてみましょう

モバイルデバイスや無線通信の業界において、ここ最近毎日のように耳にするLTEの正体とは一体何なのでしょうか?

今日はそのLTEについて少し勉強しておきたいと思います。

まず、そもそも「LTE」という言葉はLong Term Evolutionの頭文字を取ったもので、今現在隆盛の3G通信から次世代の4G通信への橋渡しとして、このLTEは3.9Gと呼ばれます。
(第3.9世代通信ということです。)

LTEとは? ~概要~

まず、LTE通信を行う際に使用する電波は3G通信と同様のものを利用します。

ただし使用する周波数帯域やレンジは3Gと同じであっても、通信方式が異なるので3GとLTEはお互いに使用しても回線自体の混雑の原因にはならず、通信速度が速いことが特徴です。

今現在の3G回線では利用者数の多い市街地などではトラヒックの高まりによって通信速度が遅くなりがちですが、このLTE通信はこのトラヒックを回避し高速通信が可能であることから現在注目を集める技術です。

通信速度の理論値としては「上り50Mbps」「下り100Mbps」の高速通信を誇り、一般家庭で利用されるブロードバンド回線にも負けない速度を実現している。

世の中にはGigaBitの速度を持つ家庭用の光通信サービスもたくさんありますけど、モバイルデバイスで「上り50Mbps」「下り100Mbps」であれば、相当体感速度は快適なものなんじゃないでしょうかね?

以前WiMAX回線でモバイル端末のテストを行ったニュースを見たことがありますが、その時の実測結果で「上り2Mbps程度」「下り6Mbps程度」だったので理論値に近い速度が出せれば・・・ね?

LTEの技術について

概要が分かったところで、少し技術的な部分も見てみましょう。

・・・が!

上り下りで使用している通信技術が異なるので、LTE通信の上り/下りで分けてみていくことにしましょう。

LTEの上り通信について

LTEの上り通信に使用されている方式はSC-FDMAです。

SC-FDMAっていうのはSingle Carrier Frequency Division Multiple Accessの頭文字を取ったもので、日本語に直すと単一キャリア周波数分割多元接続ということになります。

SC-FDMAの特徴としてはピーク電力対平均電力比を低く抑えることが出来ることに加え、基地局からの複数電波に対するタイムラグに強い。

また技術的にはOFDMとを改善したものと思っても間違いじゃないと思います。

LTEの下り通信について

LTEの上り通信に使用されている方式はOFDMAです。

OFDMAはOrthogonal Frequency Division Multiple Accessの頭文字を取ったもので、「直交周波数分割多重アクセス」と訳されます。

これは昔、電気通信主任技術者の伝送交換設備及び設備管理の科目でも時折お目見えした技術ですね。

OFDMAについて「IT用語辞典バイナリ」さんでは下記のように解説されています。

複数のユーザーがサブキャリアを共有し、それぞれのユーザーにとって最も伝送効率のよいサブキャリアを割り当てる技術が採用されている。これによって、ユーザーにとってはその都度もっとも効率のよいサブキャリアを利用することができ、また事業者にとっては周波数利用効率を向上させることができる。
OFDMAとは 「直交周波数分割多元接続」 オーエフディーエムエー: – IT用語辞典バイナリ

噛み砕くと「多重アクセス方式の一つで、複数ユーザがサブキャリアを共有し、効率よく利用する方式」ってことでしょうか。

・・・と、いうわけで

上りの通信にSC-FDMAを利用し、下り通信にOFDMAを利用している第4世代通信の橋渡し的存在が3.9G通信・・・つまりLTEだということですね。

あくまで理論上ですが、LTEは3G通信と比較して「省電力」「広範囲」「高速通信」が可能である良いとこ取りな技術と言えますね。

最後に・・・

LTE通信の魅力はユーザにとっても「通信がこうなったらいいな・・・」を実現できる方式でもあり、基地局を運営する側のキャリアサイドにとっても今までの3G系の基地局が全くの無駄にはならないので、扱いやすい技術だともいえます。
(手放しで運営できるわけではないですが…)

これから各キャリア共、今まで以上にデッドスポットを無くすことに尽力されているようですし、地下鉄や地下街、またはビルの乱立する市街地などでの使い勝手がよくなっていくんでしょうね。

私も今から楽しみです!

下記の記事と同様に匿名の閲覧者様からご指摘をいただきましたので、後日加筆いたします
LTEという技術について考えてみましょう

ご指摘をいただきました

閲覧者様から当サイトのLTEに関する記述についてご指摘をいただきました。

無線技術の現場に従事される閲覧者様だそうで、とても鋭い技術的な内容でしたので、ご本人様に了承を戴いた上で掲載させていただきます。


「LTEの加入者を増やすために3Gの帯域を削っているわけじゃない」とありますが、
めちゃくちゃ削ってます。削らないとLTEが置けません。

(ただ、事業者によって対応に差異があります。LTE専用バンドがあれば解決します。)

3G/LTEの帯域は、共用が多く。
LTE速度を上げようとすると、3Gで使っていた帯域を削らなくてはなりません。

他の帯域に3Gユーザを持っていければ簡単なのですが、
古い端末が対応してるかどうかという問題もあったりして、一筋縄ではいきません。

あと、LTEの規格値は下り最大300Mbpsです。
(現実的には4x4MIMO対応するのが難しそうですので、2×2 MIMO 150Mbpsが目下の目標)
ただし、150Mbpsエリアを作るには20MHzの帯域幅が必要で、
同一バンド内に3G回線を残そうとすると、せいぜい10~15MHzが限度なのです。

各事業者とも、いろいろ工夫を凝らして3Gを残しつつ、LTE帯域の確保に努めています。

「3GとLTEはお互いに使用しても回線自体の混雑の原因にはならず」
→ 全く同じ周波数は、利用できません。無線である以上、互いに干渉します。

むしろ、LTEは原理的に3G(CDMA)より干渉に弱かったりします。

参考になるご指摘ありがとうございました!!!



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