
電話用デジタル交換機の加入者回路機能の問題
今日の問題は交換関連から「電話用デジタル交換機の加入者回路機能」についての出題です。
いわゆる「BORSCHT」について正誤を判断する類の問題なんですけど、単純に機能単体の話題から少し突っ込んだ部分になるので、交換を本業にしている人以外には「そんなの知らねぇよ!!」なんて声もあるかもしれませんね。
ただ交換機の仕組みや符号化の原理について冷静に考えればそれほど難しい問題でもないので、交換機系の話題が苦手な方も何とかクリアできるんじゃないですか?
さて、それでは早速問題を見てみましょう。
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
過電圧保護機能は、加入者ケーブルを通して侵入する誘導雷サージなどの外来以上電圧から交換機を保護するため、加入者回路個々に設けられている。 | この文章は正しいよ
※BORSCHTのOのはなし。 |
音声などのアナログ信号は、PCM方式を用い、デジタル信号に変換される。 | この文章も正しいのです。
☆音声なんかのデジタルへの符号化は「PCM」!! |
2線-4線変換を行うハイブリッド回路において、4線側の受信側から同じ4線側の送信側に信号が回りこむことによる鳴音を発生させないためには、4線側間のインピーダンスをマッチングさせればよい。 | この文章が誤りですね。
※「2W上の電話機からの送信信号が交換機側の加入者回路から反射して戻ってこないようにないように、2W-4W変換回路に、電話機と2W電話回線全体のインピーダンスをつないでマッチングさせる。」 |
さて、いかがでしたでしょうか?
2つ目の文章についてなんですけど、今の時代であればIP系の交換設備だったら符号化方式はイロイロあるんだろうけど、「デジタル交換機」ってやつの特徴としてはPCMで伝送してそのままPCMで呼を交換する特徴があるので、少し記憶の片隅に置いといてください。
あと、3つ目の文章に2線とか4線って言葉が出てきますけど、これが案外ややこしくて通常皆さんが目にする電話って2線式の電話なんだけど、場所によっては4線になっていたりするので混乱しちゃうんですよね。
4線が使われる主だった場所は長距離伝送する必要がある部分だったり、電話機のカールコードの部分だったりするんですけど、今回の問題はあくまでも加入者回路機能についての問題なんだから間違えないようにしましょうね。
それとオフィスのPBX専用電話機なんかで4線使われている機種がありますけど、今現在では4線で通信している機種ってほとんどなくて(昔はあったけど…)、通常2線で通信しているんだけど非常時の切り替えなどでハード的にもう片方の2線で通信させる機能があったりするので、実際には「2線式」だったりするんですよ。
あなたにオススメのコンテンツ!
FaceBookでチェック!
「電気通信主任技術者のススメ」は少しでも学習のお役に立ちましたか?
もしよろしければ、ぜひ「いいね!」していってください。
また何か新しい発見をお届けできるかもしれません。
この記事へのコメントはありません。