電気通信主任技術者資格を取得することによる他資格の科目免除について

当サイトでも過去に何度か紹介したことがあるかもしれませんが、改めて電気通信主任技術者の試験に合格することによって、どのような別の資格が科目免除になるのかまとめておきたいと思います。

既に電気通信主任技術者試験に合格されている方は次の目標となるかもしれませんし、今からチャレンジする方にとっては「ほぅ、こんなメリットが!」とモチベーションが上がるかも知れません。

今回紹介する「別資格」とは下記の通りです、それでは早速見ていきましょう。

工事担任者

工事担任者電気通信主任技術者資格を所有していると電気通信の工事担任者の基礎科目と法規科目が免除されます。

工事担任者資格は通信回線を端末設備に接続したり、配線工事を行い、また監督するために必要な総務省管轄の国家資格です。

工事担任者の資格種別としてAI一種~三種とDD一種~三種、またAIとDDの施工できる範囲を併せ持つAI・DD総合種があり、試験科目としては「電気通信技術の基礎(通称:基礎)」と「端末設備の接続のための技術及び理論(通称:技術)」と「端末設備の接続に関する法規(通称:法規)」の三科目を合格することによって取得できます。

どの種別を受験するに老いても電気通信主任技術者の資格を持っていれば基礎と法規が免除となり、技術科目だけ合格すれば工事担任者資格者証を得ることが出来ます。

また、逆に工事担任者資格に合格したものは電気通信主任技術者試験の「電気通信システム」が免除となり、相互に科目免除があります。

(※AIとは「アナログ・ISDN」であり、DDとは「デジタル・データ」の意)

無線従事者

無線従事者電気通信主任技術者の資格を取得することによって無線従事者の無線工学の基礎と無線工学Aの科目免除を受けることが出来ます。

無線従事者資格は取り扱うことが出来る無線設備によって総合無線技術士・陸上無線技術・海上無線通信士・航空無線通信士・特殊無線技士・アマチュア無線技士などの区分がありますが、全ての無線従事者資格に「無線工学の基礎」と「無線工学A」があるわけではありません。

対象となるのは総合無線技術士・陸上無線技術・海上無線通信士の3種類です。

無線工学の基礎では電気磁気学・電気回路・電子回路・電子物性など、無線工学Aでは無線通信機器や通信システムなどに関する問題などが出題されますが、電気通信主任技術者の資格を持っていればこれらが免除されるということです。
(それぞれの難易度は試験区分によって異なりますけどね)

また、逆に「第一級総合無線通信士」「第一級海上無線通信士」「第二級陸上無線技術士」を取得された方は電気通信主任技術者試験において電気通信システムが免除となります。

さらに「第一級陸上無線技術士」を取得された方であれば「電気通信システム」と伝送交換の専門科目「無線」の科目免除を受けることが出来ます。

弁理士

弁理士電気通信主任技術者の資格を持っていれば弁理士の理工V(情報)の科目免除を受けることが出来ます。

弁理士試験は技術士試験と並んで理系の資格の最高峰との呼び声があるほどの難関資格で、特許や商標登録・実用新案・意匠などの権利を守るプロフェッショナルとして産業財産権等に関する業務を行うための有資格者をいいます。

電気通信主任技術者資格を取得することによって免除となる理工Ⅱ(数学・物理)では、基礎物理学、計測工学、光学、電子デバイス工学、電磁気学、回路理論、エネルギー工学などに関する問題が出題される難易度の高い科目ですが、この科目を免除されることを目的として電気通信主任技術者の試験を受験される方も多いようです。

最後に・・・

さて、いかがでしたでしょうか?

世間では電気通信主任技術者資格について「価値がない」とか「取得する意味がない」なんて言われることがありますけど、こうやって見るとまた別の資格の科目免除がありますので藁しべ長者のように徐々にステップアップしていくのもいいかもしれません。

実際に超難関資格にチャレンジする前に、比較的取得しやすい関連資格を多数Getしておいてから、科目免除を積み重ねて改めてその超難関資格にチャレンジされる方もいらっしゃるみたいですしね。

会社員ってヤツは一生勉強しなければならないのですから、これから電気通信主任技術者にチャレンジされる方も既に取得済みの方もさらに上を目指して頑張りましょうね。



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