
共通部と個別部が大事なレイヤ3メッセージの構成等の問題
今日の問題ではISDNのレイヤ3メッセージについて記述されているわけですが、問題でも書かれている通りレイヤ3メッセージは「個別部」と「共通部」によって構成されています。
過去問の中で別の年度の問題にも書かれていたものをそのまま引用しますけど、「レイヤ3のメッセージは、すべての呼制御メッセージに備えていなければならない共通部と、個々のメッセージに特有な個別部で構成されており、共通部では、プロトコル識別子、呼番号値、メッセージ種別などのフィールドを規定している。」とありました。
「共通部では、プロトコル識別子、呼番号値、メッセージ種別などのフィールドを規定している」「個別部は使用するチャネルの番号や相手先の電話番号など、具体的な情報要素を1つ1つ並べたものです」というところがポイントですね。
あとは、その共通部に含まれるプロトコル識別子についての記述と呼番号値についてですね。
それでは早速問題を見てみましょう。
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
レイヤ3メッセージは、すべての呼制御メッセージに備えていなければならない共通部と、個々のメッセージに特有な個別部で構成され、個別部は、プロトコル識別子、呼番号、メッセージ種別からなる。 | この文章は誤りです。
☆すべての呼制御メッセージに備えていなければならないのは「共通部」(正解) ※プロトコル識別子、呼番号、メッセージ種別から構成されるのは「共通部」(コレが間違い) ・・・個別部の捕捉↓↓ |
プロトコル識別子は、呼制御メッセージと他のプロトコルを区別するために使用され、呼制御メッセージであることを示すプロトコル識別子は固定的に設定されない。 | この文章も誤りですね
※確かに、プロトコル識別子は「呼制御メッセージと他のプロトコルを区別するため」にもちいられている。 ※呼制御メッセージは固定だ |
呼番号は、一つのレイヤ2リンク上での複数の呼を識別するための番号である。 | この文章は正しいです。
※そのまんまでしょ・・・ ※呼番号=Dチャネル上では複数の呼に関する制御メッセージが転送されるため、各メッセージがどの呼に対応しているかを識別するために呼番号が用いられる。 |
さて、いかがでしたでしょうか?
2つ目の右側の文章で「呼制御メッセージは固定だ」って書いてますけど、このプロトコル識別子ってのはQ931だったり、国内通信で利用する場合だったりPBX間でのデジタルインタフェース(共通線)などの場合にどのプロトコル識別子を使うのかは予め決められてるんですよ。
ただ、何となくこのあたりのルールがあやふやになってるような気がするんだけど、少なくともレイヤ3での呼制御メッセージに対するプロトコル識別子は「00001000」で固定だから、間違いなくこの文章は誤りですよね。
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