
また役に立つかもしれない回線交換における呼設定時の使用メッセージとその機能の問題
ISDNには呼設定メッセージというものがあって、メッセージのやり取りによって網に対して端末や回線の状況を知らせて呼を確立させたり解放させたりなど状況の遷移や回線交換網度制御を行います。
ISDNメッセージというと何となく平文のやり取りでもしているような気がしますが、そうじゃなくてコールシーケンスを想像してもらった方が良いです。
メッセージの種類は沢山あるんですけど、呼設定用メッセージの代表的なものは下のようなものがあります。
- 呼出:ALERTING
- 呼設定受付:CALL PROCEEDING
- 応答:CONNECT
- 応答確認:CONNECT ACKNOWLEDGE
- 経過表示:PROGRESS
今日の問題ではそんな呼設定のメッセージとか機能について記述された文章を読んで、正誤を判断するタイプの出題になっています。
それでは、早速今日の問題を見ていきましょう。
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
呼設定メッセージは、呼の設定を開始することを要求するメッセージであり、接続先を指定するアドレス情報や情報転送用に使用する情報チャネルなどが含まれる。 | この文章は正しいです
☆呼設定メッセージ=呼の設定の開始を要求するメッセージ |
呼設定メッセージを受信した網は、その内容をチェックし、呼設定受付メッセージ(CALL PROC)を発信端末に返送する。 呼設定受付メッセージは、選択した情報チャネルをチャネル識別子情報要素に表示し、必要に応じて網の経過情報などが付加される。 |
この文章も正しいです。
☆受信した網は、発信側端末に「呼設定受付メッセージ」を返送する。 ☆呼設定受付メッセージ=選択した情報チャネルを「チャネル識別情報要素」に表示する。 ☆必要に応じて、網の経過情報などが付加される。 |
呼出メッセージ(ALERT)は、着信ユーザを呼び出し中であることを示す。 | この文章も正しいです
☆呼出メッセージ=着信ユーザを呼出中である。 |
着信端末が呼を受け付けると、網は発信端末に応答確認メッセージを送出する。 | この文章は誤りですね
※着信側の端末へ「応答確認メッセージ」を送出して、発信ユーザへは「応答メッセージ」を送出して“通信中”の状態に遷移する。 |
さて、いかがでしたか?
今日のエントリーの冒頭では、呼設定用メッセージの代表的なものを列挙しましたが、ついでですので回線交換モード制御に使用される代表的なメッセージも紹介しますね。
- 呼出:ALERTING
- 呼設定受付:CALL PROCEEDING
- 応答:CONNECT
- 応答確認:CONNECT ACKNOWLEDGE
- 切断:DISCONNECT
- 付加情報:INFORMATION
- 通知:NOTIFY
- 経過表示:PROGRESS
- 解放:RELEASE
- 解放完了:RELEASE COMPLETE
- 再開:RESUME
- 再開確認:RESUME ACKNOWLEDGE
- 再開拒否:RESUME REJECT
- 呼設定:SETUP
- 呼設定確認:SETUP ACKNOWLEDGE
- 状態表示:STATUS
- 状態問合:STATUS ENQUIRY
- 中断:SUSPEND
- 中断確認:SUSPEND ACKNOWLEDGE
- 中断拒否:SUSPEND REJECT
まぁ、今回はISDNの呼設定メッセージということで紹介してきましたけど、実際交換の世界をウロウロしているとこのあたりのメッセージってSIPのプロトコルシーケンスでも共通している部分があったりするので、案外後々役に立つ事があります。
何だか世間ではISDNって嫌われているようなフシがありますけど、このあたりは覚えておいて損はないんじゃないかな?
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