掛けるな!足すのだ!「即時式完全線群のトラヒック」の問題

今日の問題はトラヒック関連の問題から「即時式完全線群のトラヒック」ということで、即時式完全線群に関する用語の問題って感じです。

問題のレベル的には工事担任者レベルの問題で、基本的なトラヒック用語を知っていれば回答できると思います。

先に答えを言っちゃうと、今日の問題は3つ目の文章が「誤り」な文章なワケですけど、1つ目・2つ目は明らかに正しい文章であることはわかりますよね。

実際に問題文章を見て、後で3つ目の誤りの文章についてみていくことにしましょう。

それではさっそく今日の問題です。

即時式完全線群のトラヒック
問題文章 ワンポイント
いずれの入線からもすべての出線に対して経路が設けられており、すべての出線が使用中でない限り接続不能とならない交換線群は、完全線群といわれる。 この文章は正しいよ

☆完全線群=いずれの入線からもすべての出線に対して接続経路が設けてある

☆不完全線群=空きの出線があるにもかかわらず、接続不能になることのある交換線群

1日のうち、トラヒックが最大となる連続1時間は最繁時といわれ、1日中トラヒックに対する最繁時トラヒックの比率は最繁集中率といわれる。 この文章も正しいよ

☆最繁時=トラヒックが最大となる連続1時間
☆最繁集中率=1日中トラヒックに対する最繁時トラヒックの比率

呼損率がそれぞれB1、B2、B3の3つの交換機を多段接続した場合の総合呼損率は、それぞれの呼損率が十分小さいときは、各呼損率の積で近似できる。 この文章は誤りです。

※一つの呼の接続が完了するためには、幾つもの交換機で出線選択を繰り返す場合が多い。生起呼がどこかの交換機で出線全話中に遭遇する確率、すなわち、総合呼損率は、各交換機の出線選択時の呼損率が十分小さければ、ほぼ各交換機の呼損率の和に等しい。

※だから、各呼損率の積じゃなくて和!!

さて、いかがでしたでしょうか?

冒頭でも書きましたけど、1つ目の文章・2つ目の文章はごく基本的な用語の問題だから大丈夫でしょう。

ただ3つ目の文章が誤りの文章なんだけど、とても意味が解りにくいですね。

まず、「B1、B2、B3の3つの交換機を多段接続」っていうのは下の図のような感じを想像してください。

多段接続

この絵では交換機が数珠つなぎになっているだけの絵になっているんですけど、それぞれの交換機にはそれぞれ加入者が接続されています。

それぞれの交換機に呼損が存在したとして、呼損率の計算はどうするのか?ってことが書かれています。

ここで、それぞれの呼損率を掛け算しちゃダメですよね?

問題のポイントの部分にも書いていますけど「総合呼損率は、各交換機の出線選択時の呼損率が十分小さければ、ほぼ各交換機の呼損率の和に等しい。」ということです。

当然ですね。



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