
モアデータは「0」なら最後、「1」なら続きがあるよ。「レイヤ3におけるフロー制御方式」の問題
今日の問題はX.25関連の問題で、「レイヤ3におけるフロー制御方式」についての出題です。
その中でも今回の問題で問われるのはX.25の「フロー制御方式」「ウインドウサイズ」「LCGN/LCN」「モアビット」などについての記述を読んで、それぞれの正誤を判断します。
少し難しい問題のような気がしますけど、早速問題を見ていきましょう。
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
フロー制御方式の一つであるバッファ制御方式では、端末や網でバッファ不足などが発生してデータパケットを受信できなくなると、受信不可(RNR)パケットを送信して、入力規制を行う。 | この文章は正しいよ
☆バッファ制御方式=バッファ不足になると、受信不可(RNR)パケットを送信して、入力規制を行う。 |
相手からの応答確認なしに連続して送信できるデータパケットの最大数は、ウィンドウサイズといわれる。 | この文章は正しいよ
☆ウィンドウサイズ=相手からの応答確認なしに連続して送信できるパケットの最大数 ※TCP/IPのはなしと一緒。。。 |
論理チャネルグループ番号(LCGN)及び論理チャネル番号(LCN)は、論理チャネルを設定するために使用され、パケットタイプ識別子は、パケットの種類を示すために使用される。 | この文章だって正しいの
☆論理チャネルグループ番号(LCGN)・論理チャネル番号(LCN)=論理チャネルを設定するために使用 ☆パケットタイプ識別子=パケットの種類を示すために使用 |
モアデータ表示(Mビット)は、データパケットの最大データフィールド長を超えるデータを複数のデータパケットに分けた場合の識別子に使用され、Mビットが“0”のときは後続のデータパケットがあることを示す。 | この文章は誤りですね
☆“モアデータ”情報要素は、ユーザ情報メッセージ内でユーザから網に転送されます。網は同一のユーザ情報メッセージで相手側ユーザに転送します。 ☆“モアデータ”情報要素の存在は、宛先ユーザに対して同じブロックに属する情報を含む「ユーザ情報」メッセージが続くことを示します。 ☆“モアデータ”情報要素は、網内では監視されません。 ※・・・モアデータは後続のデータがあることを示してるみたいなんだけど、文章の最後の「Mビットが“0”のときは・・・」の部分が間違いで、「0」じゃなくて「1」だと思う。。。 |
さて、いかがでしたでしょうか?
1つ目、2つ目、3つ目のそれぞれの文章は正しいことが書いてあるので、サラっと読み流してください。
問題は4つ目の文章ですね。
この文章は誤りの文章なのですが、ここでは次のように書かれていますね「モアデータ表示(Mビット)は、データパケットの最大データフィールド長を超えるデータを複数のデータパケットに分けた場合の識別子に使用され」
うん、ここまでは正しいことが書かれています。
モアビット(モアデータ表示)は「まだデータの続きがあるよ」と明示するためのパケットヘッダに含まれるフィールドで、問題文章に書かれている通り、複数のデータパケットにわかれる場合に使用されます。
文章の後半では「Mビットが“0”のときは後続のデータパケットがあることを示す。」とされていますけど、ここが誤りのようですね。
Mビット・・・つまり、モアデータのフィールドは「M=1」であれば後続パケットが存在することを示して、「M=0」であれば後続パケットがないことを示すのですから、この文章は誤りだということになります。
要はパケットヘッダのモアデータフィールドが「0」とされていれば、それは一番最後のパケットだってことだよ。
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