輻輳したらどうすんの?って「ATMネットワークのトラヒック制御」の問題

音声伝送であれ、データ通信であれネットワークの帯域の確保のためにはトラヒック制御ってのが重要になります。

それはATM伝送であっても同じで、今日の問題では「ATMネットワークのトラヒック制御」として出題された問題を紹介します。

「コネクション受付制御」「優先制御」「使用料パラメータ制御」「トラヒックシェーピング制御」などのついての出題になっていますが、特にコネクション受付制御なんて伝送交換設備及び設備管理でも頻繁に出題される技術だったりするので、しっかりと押さえておきましょう。

それでは、今日の問題を見ていきましょう。

ATMネットワークのトラヒック制御
問題文章 ワンポイント
使用中コネクションのトラヒックに、新しいコネクションのトラヒックを加算したときの通話品質を推定し、その通信品質が要求条件を満足する場合に、コネクションを受け付けるなどの制御は、コネクション受付制御といわれる。 この文章は正しいです。

※そのまま覚えよう!!

コネクション受付制御=その通信品質が要求条件を満足する場合に、コネクションを受け付けるなどの制御

セルの重要性を示す優先、非優先を区別して扱う優先制御は、ペイロードタイプ(PT)の情報に基づいて行われる。 この文章は誤りです。

※ペイロードタイプのワケないよな…
※優先制御はCLP(セル損失優先表示)の情報に基づいて行うです。

ユーザ端末からのトラヒックをネットワークの入り口で監視し、申告値よりもオーバーしたトラヒックに対して、セルを破棄するなどの制御は、使用量パラメータ制御といわれる。 この文章は正しいよ

※そのまま覚えよう!!

使用量パラメータ制御=申告値よりもオーバーしたトラヒックに対して、セルを破棄するなどの制御

バースト性の高いトラヒックなど申告値よりもオーバーしたトラヒックを平準化する制御は、トラヒックシェーピング制御といわれる。 この文章は正しいです。

※そのまま覚えよう!!

トラヒックシェーピング制御=バースト性の高いトラヒックなど申告値よりもオーバーしたトラヒックを平準化する制御

さて、いかがでしたでしょうか?

問題の解説とは少しズレた話題になりますけど、4つ目の文章で「バースト性」って単語が出てきますけど、言葉の意味が分かりにくくないですか?

車のタイヤなんかだと「バースト」って言うと破裂って感じの意味だと思うんだけど、伝送交換の世界で「バースト」っていうと伝送されるデータ量が一定じゃない状態のことを言います。

特に短時間で不規則・不連続な通信特性のことですね。

あと、今日の問題では2つ目の文章が誤りだったワケですけど、ATMの優先制御はCLPの常用によって制御されるんですよ。

ちなみにCLPは「セル損失優先表示」といって、この値が「1」であれば輻輳時に破棄されやすく、「0」であれば輻輳時でも通常時と同様の扱いをされます。

ATMのヘッダを構成する要素は「GFC(一般フロー制御)」「VPI(仮想パス識別子)」「VCI(仮想チャネル識別子)」「PT(ペイロードタイプ)」「CLP(破棄優先順位)」「HEC(誤り制御)」だったと思うんだけどそのうちのCLPについてのことです。

この誤りの文章に書かれている「ペイロードタイプ」ってのは、情報フィールドに含まれる内容がユーザ情報なのか、それとも制御情報なのかを判別するためのフィールドですね。



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