TFPとかRSTとかCOOとかNo.7信号方式の信号網管理の問題
ども~!
電気通信主任技術者の勉強をしていて「なにそれ?」って技術やプロトコルに出会うことは多々あると思うんですけど、やはり専門科目の”交換”の中で、特に「なにそれ?」ってなる筆頭の一つはやはり【No.7信号方式】ではないですか?
まぁ、簡単に言うと「電話網用のシグナリングプロトコルの1種」ですけど非常に信号の種類が豊富で、様々なサービスを提供できるのですがその「信号の種類が豊富」であるために、試験勉強としては覚えるべきことが自ずと多くなってくるんですよね・・・
交換や通信の世界に身を置いている者としてはSIPやH.323などは比較的接することが多いのでしょうが・・・ね?
さて、それでは今日のネタはその「No.7信号方式」について正誤を判断する問題になっておりますが、ジャンルとしては網の輻輳時や故障時の対応・管理の通知や手順などとなっております。
今日の問題も比較的出題頻度が高かった技術ですのでしっかり目を通してくださいね。
それでは、今日のネタはコチラ↓↓
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
信号網が故障、輻輳の際に、早急に信号トラヒックの疎通を確保するために必要な各種手順がレベル1に規定されている。 | この文章は間違ってるよ
●信号網が故障、ふくそうの際に、早急に信号トラヒックのそ通を確保する必要があり、このために必要な各種手順がレベル3に規定されている。 |
信号ルートの故障時、故障を検出した信号中継局は、周辺の信号局にTFP(転送禁止信号)を送出し、故障の通知を行う。 | この文章は正しいね
※故障を検出したら「TFP(転送禁止信号)」で、回復したら「TFA(転送許可信号)」です。 |
信号ルートの輻輳時、副層を検出した信号中継局は、周辺の信号局にRST(信号ルートセット試験信号)を送出し、輻輳の通知を行う。 | この文章は間違ってますな
●信号ルートのふくそう時、ふくそうを検出した信号中継局は、周辺の信号局に転送統制信号を送出し、輻輳の通知を行う。 ※周辺の信号局に「信号ルートセット試験信号」じゃなくて「転送統制信号」を送出する。 By平成19年度第1回交換 |
二つの信号局間に設定された信号リンクが故障した場合、使用不可能となった信号リンクに関するトラヒックを別の信号リンクに移す必要があるが、このとき、故障リンクとは別の信号リンクで、COO(切替信号)と、切替信号に対する応答を示すCBA(切戻し確認信号)とがやり取りされる。 | この文章は間違ってるよ
●2つの信号局間に設定された信号リンクが故障した場合、使用不可能となった信号リンクに関するトラヒックを別の信号リンクに移す必要がある。 ※コレって紛らわしくて分かりにくい。。。 |
さて、いかがでしたか?
難しい・難しくない以前に「意地悪」で「紛らわしい」部分を集結させたような問題ですね。
ISDNや、SIPとかとは違ってNo.7信号方式は独特のシーケンスなのでまた覚えづらかったり・・・と勉強する側としては確かに強敵であることは間違いないのですが、No.7信号方式は今やあまり新しい技術でもないので、概ね過去問をしっかり勉強しておけばだいたい対応できるのではないでしょうかね?
最新の技術などは当然毎回問題が更新されていきますし難しい問題や技術が出題されていきますが、いわゆる「過去の技術」はそれ以上問題を掘り下げて出題される可能性は低いですからね。
あ!
ところで、今日の問題の1つ目の文章に「レベル」って言葉が出てきていますけど、これはOSI参照モデルなどにちょっと似ているけど、やはりちょっと違うので触り程度に説明しておきますね。
レベル1は信号データリンク部といって、物理的・電気的な特性を規定していてレベル2(信号リンク機能部)へのアクセス手段を規定しています。
なんだかOSI参照モデルでの物理層みたいな感じですね。
レベル2は前述したけど信号リンク機能部といって、データリンクを使用して信号メッセージを転送するための手順などを規定しています。
レベル3は信号網機能部といって、伝達方法とか信号の方路を決定したり、今日の問題にも出ているように故障管理をつかさどっています。ある意味OSI参照モデル・・・っていうよりTCP/IPモデルのインターネット層に近い働きをしてますね。
(あくまで「近い」です)
No.7信号方式の勉強をする上で「ドコから手を付けたらいいのかわからない・・・」って時には、まず各レベルの機能から勉強し始めるとNo.7の大まかな働きがわかるので勉強しやすいのではないでしょうかね?
何かと「大変」なNo.7信号方式ですけどしっかり勉強しましょうね♪
それでは、今日はこの辺で
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