最繁時集中率とか呼損率とか完全線群の問題
今日の電気通信主任技術者の問題はトラヒック関連の問題から「完全線群」の問題を紹介します。
なんともトラヒック系の勉強をしたことがない人には「完全線群」といってもピンとこないかもしれませんが要は交換機を抽象化したモデルとして捕らえた交換線群にとって、回線構成がどうなっているのか?ってところがポイントです。
(わかりにくい?)
交換線群の回線構成には主に「完全線群」と「不完全線群」の2種類があって、簡単に言うとラインのインプットに対して確実に出力が出来るアウトプットが用意されているものを完全線群と呼んで、場合によってはアウトプットできない場合があるってのが不完全線群です。
「なんで?」って思われるかもしれませんがインプットに対して全てのアウトプットを用意するのはコスト的に無駄があったり、交換機の能力的な問題があったりもするので、常に完全線群のほうが良い!とは言い切れないんですよね・・・
例えば着信頻度が少ない電話番号に対して、それぞれ1台ずつの電話とオペレーターを用意するのって無駄でしょ?
着信頻度が少ないのなら、1台の電話機に対して複数の電話番号を着信するようにして、オペレータの数を減らせば・・・ね?
電話回線の着信方式では完全線群はダイレクトライン方式を想像してもらって、不完全線群はダイヤルイン回線で想像してもらうと少し判りやすいかもしれませんね。
何だか話がズレたような気がしますが、早速今日の問題を見てみましょう。
それでは今日の問題はコチラ↓↓
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
一日のうち、トラヒックが最大となる連続1時間は、最繁時といわれ、1日中トラヒックに対する最繁時トラヒックの比率は、最繁時集中率といわれる。 | この文章は正しいよ
☆最繁時=トラヒックが最大となる連続1時間 |
呼損率がそれぞれB1、B2、B3の三つの交換機を多段接続した場合の総合呼損率は、それぞれの呼損率が十分小さい時は、各呼損率の積で近似できる。 | この文章は間違ってるね
※一つの呼の接続が完了するためには、幾つもの交換機で出線選択を繰り返す場合が多い。生起呼がどこかの交換機で出線全話中に遭遇する確率、すなわち、総合呼損率は、各交換機の出線選択時の呼損率が十分小さければ、ほぼ各交換機の呼損率の和に等しい。By平成15年工事担任者総合種技術 ※だから、各呼損率の積じゃなくて和!! |
いずれの入線からもすべての出線に対して経路が設けられており、すべての出線が使用中でない限り接続不能とならない交換線群は、完全線群といわれる。 | この文章は正しいよ
☆完全線群=いずれの入線からもすべての出線に対して接続経路が設けてある ☆不完全線群=空きの出線があるにもかかわらず、接続不能になることのある交換線群 |
さて、いかがでしたか?
電気通信主任技術者の専門的能力の科目において交換を選択すると、こういった「和」と「積」を置き換えただけの簡単な引っ掛け問題が結構多いので注意してください。
もちろんわかっているつもりでも、電気通信主任技術者の問題は長文が多いので、その長文の中にたった一文字書き換えた問題だったりすると見落として、点数を逃したりする可能性だってあるんですよ。
特に自信がある分野の問題だと流して問題を読んでしまいがちなので、気を抜かずにしっかりと問題を読む週間を付けてくださいね。
それでは、今日はこの辺で。
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