呼制御信号とかQ.931とかISDNユーザ・網インタフェースのレイヤ3の概要の問題
今日の電気通信主任技術者のお勉強ネタはISDN関連の問題です。
毎度ISDN関連の問題を紹介するたびに言ってますがどうもネットワーク技術系の知識に強い人は「ISDNなんて廃れた技術だよ・・・」なんてオワコン扱いされることが多いんだけど、実際今現在でも交換系ではISDNは現役だし、例えばSIPやH.323の技術を理解するのにISDNの知識が役に立ったり・・・と、ISDN関連も勉強をしていて損は無いと思うのですよ。
(私はね・・・)
さて、今日はそんなISDNの問題からレイヤ3の問題です。
OSI参照モデルのレイヤ3とは随分毛色が違うのでISDN関連の知識に弱い人はしっかり勉強してくださいね
それでは、今日のネタはコチラ↓↓
問題文章 | ワンポイント |
---|---|
ISDNユーザ・網インタフェースのレイヤ3プロトコルは、ITU-T勧告I,430で規定されている。 | この文章は間違ってるね
☆ISDNユーザ・網インタフェースのレイヤ3プロトコルは、ITU-T勧告【Q.931】で規定されており、呼の設定、【維持】、切断復旧などを行う【呼制御】信号やパケット情報をメッセージとして端末と網間でやり取りする手順を定めているBy平成15年第1回交換 ※ITU-T勧告I.430じゃなくてQ.931が正解でしょう。 |
レイヤ3プロトコルは、呼の設定、維持、切断復旧などを行う監視信号やパケット情報をメッセージとして、端末と網間でやり取りする手順などを規定している。 | この文章も間違ってるよ
※コレも↑の記述から。。。 呼の設定、【維持】、切断復旧などを行う【呼制御】信号やパケット情報をメッセージとして端末と網間でやり取りする手順を定めている ※・・・だから、「監視信号やパケット信号」じゃなくて「呼制御信号やパケット信号」が正解。 ※だいたい「監視信号」はレイヤ2じゃなかろうか? |
レイヤ3のメッセージは、すべての呼制御メッセージに備えていなければならない共通部と、個々のメッセージに特有な個別部で構成されており、共通部では、プロトコル識別子、呼番号値、メッセージ種別などのフィールドを規定している。 | この文章は正しいです。
☆レイヤ3のメッセージは、すべての呼制御メッセージに備えていなければならない共通部と、個々のメッセージに特有な個別部で構成されている ☆共通部では、プロトコル識別子、呼番号値、メッセージ種別などのフィールドを規定している ※個別部は使用するチャネルの番号や相手先の電話番号など、具体的な「情報要素」を1つ1つ並べたものです |
レイヤ3の呼の設定では、回線交換やパケット交換などの各種サービスに対応できるよう、ユーザが発呼時にアドレス情報を指定できる呼ごとのサービス機能選択がある。 | この文章は間違ってるね
☆ レイヤ3のサービスは、電話系、非電話系などの通信サービスの違いによらず、一つの汎用インタフェースであらゆるサービスが実現できるよう幾つかの特徴を有しており、例えば、呼の設定では、回線交換やパケット交換等の各種サービスに対応できるよう、ユーザが発呼時に【伝達属性】(回線交換か、パケット交換か、デジタル情報か音声情報か等)を指定できる呼ごとのサービス機能選択がある。By平成15年第1回交換 ※なんだか「間違い探しゲーム」って感じ。。。 |
さて、いかがでしたでしょうか?
どの文章も結構突っ込みどころが多い問題ですけど、特に一つ目のI.430っていわゆる「Iインターフェース」の一つで、その中のI.430はそもそもレイヤ1の仕様です。
ISDNレイヤ1の中で「どんな配線?」とか「フレーム形式は?」「起動と停止の手順は?」「どんな電気的特性で、給電方式は?」などを規定しています。
OSI参照モデルのレイヤ1が物理的な特性を規定しているようにISDNのレイヤ1もある程度似ているような気がしますね?
ISDN関連の情報はネット上で簡単に見つけることが出来ますが勉強するためのISDNの知識って案外少なかったりします・・・が過去に電気通信主任技術者で出題されたISDN関連の問題文とネットで得られる知識である程度クリアできるので、一つのサイトでしらみつぶしに調べて読むより、必要なワードをピックアップして勉強するようにすれば効率的ではないですかね?
それでは今日はこの辺で・・・
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